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2015年4月24日/ サービス開発, スマホアプリ, 起業

ユーザー離れから運営の大切さを学んだ。デイ・ディライトが新ボードゲームにかける思い[前編]

受託開発を受けるか、自社サービス開発に集中するか。

ITベンチャー企業の立ち上げ当時にこの問題にぶち当たる企業は少なくないのではないだろうか。

 

当社も例外ではない。

受託を続けるにしても、当社のように地方(広島)に拠点を持ち、スマホアプリを主軸にしている企業ではクライアントを見つけるのも簡単ではない。

 

しかし、当社と同じく広島に拠点を持ち、起業当時は受託で資本を増やしつつ、自社スマホアプリもリリースし続けてきた企業がある。

それが株式会社デイ・ディライトだ。

株式会社デイ・ディライトは今年で設立4年目、「Board Lounge」というボードゲームアプリが話題となり、もう間もなく新たなアプリ「Board Town」をリリースする予定。

 

そこで今回はデイ・ディライト株式会社代表取締役社長の藤原克明氏、藤原氏と共に創業から同社に参画し、現在サービス企画責任者である田中雅也氏に、会社設立のきっかけから、現在までの経緯・苦労した点、新ゲームアプリ「Board Town」にかける思いについて伺った。

自社サービスを作りたい

ーーデイ・ディライト立ち上げのきっかけを教えてください。

藤原克明社長(以下、藤原)

デイ・ディライトを設立する前、私は前職でシステム開発部長という責任ある立場ではありました。

しかし、その会社の主な事業はシステム/アプリケーションの受託開発でしたが、受託開発に対しての不安を私は持っていたのです。

受託開発では今後企業が成長していくことは難しいと。

 

何故なら受託開発費用の単価がどんどん下がっていく一方だったからです。

更に日曜大工ならぬ、日曜プログラマーという言葉も出てきて、企業ではなく個人が仕事を安価で受けるようにもなっていき、企業では太刀打ちできない状況も生まれていました。

 

このまま受託開発だけを続けるのは良くない、何か自社サービスを作って売っていかなければいけないという危機感が大きくなっていきました。

また、過去にBtoC向けのサービスを開発していた経験もあり、その面白さも知っていたので、考えた末にBtoC向けのサービスを開発する会社を作ろうという決意をしました。

 

藤原克明氏、田中雅也氏

写真:(左)田中さん(右)藤原社長

 

ーー自社サービスを作るのであれば前職でも可能だったかと思いますが、もともと独立したい願望があったのでしょうか?

藤原

独立願望があったわけではありません。

ただ、前職では創業時から参画していたのですが、最初から比較的大きな受託開発案件を受けることができていて、それでいい意味でも悪い意味でも安定していたのです。

ですので、何か面白いことをしてやろう!といったハングリー精神が、私には欠けていました。

 

また、実は受託開発業務への不安と同時に、中間管理職という自分の立場についての悩みもずっと持っていたのです。

もっと上に上がりたい、経営に関わりたいと。

でもそれは前職の会社内でなのか、また別のところでなのかということが分からず悩んでいました。

 

悩んでいる時、ある方から同じような悩みを持つ方が集まり相談できる場、中小企業家同友会(青年部)を紹介いただきました。

 

中小企業家同友会にて、社員数2,3名の会社を経営している社長と出会い、いろいろと話を伺っているうちに、自分もこの人のようになりたい、大小は関係なく経営者になりたいと強く思ったのです。

 

ーー田中さんはどのような経緯でデイ・ディライトに参画されたのですか?

田中雅也さん(以下、田中)

以前は私も藤原と同じ職場に勤めていました。

藤原が独立するという話を聞いて、一緒にサービスを作りたいと思い会社の立ち上げに加わりました。

 

田中雅也氏

 

ーー0からのスタートに不安はなかったのでしょうか?

田中

不安よりも期待のほうが大きかったですね。

楽観的な性格でもありますし(笑)

藤原は不安を持っていたと思いますが。

受託開発をしていなければ会社は倒産していた

ーー起業した時には既に開発するサービスは決まっていたのですか?

藤原

決まっていませんでした。

最初の数ヶ月はカフェで二人でひたすらどういったものを開発しようかといったミーティングをしていました。

私は昔から将棋が大好きで、よく街の将棋サロンに行っていたのですが、ミーティングの中でそのサロンを現代風に復活させたいという考えが生まれました。

 

結果、デイ・ディライトとして最初のサービスはスマートフォンのボードゲームアプリ「Board Lounge(※)」にしようと決めました。

※将棋・チェス・リバーシといった複数のボードゲームを楽しみながら、チャットを使って人と人とのつながりを促進・サポートするコミュニティ型のスマホゲームアプリ

 

Board Lounge画面イメージ

 

ーーBoard Loungeをリリースするまで受託開発は受けていなかったのですか?

藤原

いえ、Board Loungeがユーザーに受け入れられず売り上げが立たなかった場合、倒産するわけにはいかないので、楽天ビジネスを利用してスマホアプリの受託開発も受けていました。

 

幸い、当時はスマホアプリ開発を請け負える会社が多くはありませんでした。

ですので楽天ビジネスにある仕事の件数自体は少なくても、その中の多くを受けることができていました。

 

スマホアプリ開発を依頼したいクライアントはほとんどが東京でしたが、私はもともと技術の人間ですので、私自身が東京へ行き、技術的な判断をし、案件を持ち帰って考えるということをせずにその場で受けるかを判断していました。

そのスピード感があったからこそ多くの仕事を受けることができていたと思います。

 

受託開発案件をこなしていなければ、会社は半年で倒産していたでしょう。

実際にBoard Loungeをリリースするときには創業補助金や融資は底をついていました。

 

自社サービス開発でベンチャー企業を立ち上げる時、この受託開発で売り上げを立てておくことは必要になると思います。

このサービスならきっとうまくいくだろう、といった希望的感覚だけではダメ、神様はそんなに甘くはありません。

 

藤原克明氏

天国から地獄へ。サーバーダウンによるユーザー離れ

ーーBoard Loungeの反響はいかがでしたか?

藤原

最初はあまりダウンロードされていませんでした。

 

しかしある日突然アプリのボードゲームカテゴリのランキングでBoard Loungeが5位になりました。

何故5位まで上がったかというと、Board Loungeはリリース当初は有料アプリとして出していたのですが、有料の設定期限が切れて無料になったからです。

 

当時は有料のアプリが無料になるということは珍しく、いろんなサイトでBoard Loungeが取り上げられたのです。

それを見た学生が口コミで広げていき、一気にダウンロードが伸びていきました。

1日2,000ダウンロードにも達し、一時はボードゲームランキングの2位、ゲーム全体でも50位以内に入るほどでした。

 

ーーそのまま順調にダウンロードは伸びていったのですか?

藤原

いえ、ダウンロードが増えアクセス数が増えたことによりサーバー障害が発生し、それに対処することができず、ダウンロード数は徐々に減っていきました。

 

サーバー障害が発生し始めた時、当初開発に関わっていたサーバー技術者がいない状況になってしまっており、自分達では対応ができませんでした。

なんとかアプリ側で負荷を減らそうといろいろ試行錯誤しましたが、対応しきれず。

 

トーナメント機能なども実装されており、それを楽しみにしていただいてたユーザーの方も多かったのですが、それも実現できず。

結果、どんどんユーザーは離れていきました。

当時のアプリレビューにも書かれていますが、機能そのものはとても好評価をいただいていたのです。

 

しかしいくら機能がよくてもユーザーがいなくては意味がない。

 

そこで改めてサービスを提供する時は、障害が発生した際などにスピーディーに対応できる運営体制が如何に大事かということに気づかされました。

 

 

ーーBoard Loungeは、またデイ・ディライトはその後どうなったのか!?気になる続きは後編で!
後編は5月7日公開予定!

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